自動車社会についてわかりやすく表現する「Cars Children」コーナー。調べれば調べるほど、資本関係は絡み合う。
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自動車社会をガールズトークで楽しもう
解説
自動車会社の資本関係。4回目は少し脱線ですね。
いまも(2019年11月現在)大きな資本提携が模索されています。フィアットクライスラーはルノー日産と組めないとわかったら、次はプジョー シトロエンと組もうと調整中。そんなにホイホイグループを再編成して良いのでしょうか?
これは答えが明白で、いま自動車は大きな曲がり道に差し掛かっています。内燃機関、つまりガソリンや軽油で動くエンジンから、電気自動車への転換が迫られているからです。
すると、トランスミッションが無くなったりだとか、モーターの配置を検討するだとか、自動車自体を大きく作り替える必要が出てきます。さらに自動車製造への敷居が下がることから、新規参入も見込まれています。
そこで、技術力を統合して乗り遅れないようにしたい、というのがおおよその自動車メーカーの考えのようです。
日本の大グループ トヨタ ダイハツ マツダ スバル連合
アイゴちゃん(トヨタ)率いる大グループのうち、ダイハツは早くからトヨタとの関係を深めていました。むしろ、ダイハツからトヨタへ資本提携を持ちかけた、なんていう話もあるくらい。
日本での小型車開発だけでは、何れ他のメーカーに取り込まれる。そう考え、得意の小型車開発でトヨタと組もうという考えに至ったようです。トヨタはカローラ以下の自動車は、基本的にダイハツとの共同開発が多く、この関係はウインウインと言えるのでしょう。
「陸奥星さん」=スバルはあとから参入組
以前はボルボの販売代理も行っていたスバルは、軽自動車の開発の失敗や走りに特化しすぎたラインナップにより、経営の行き先が不安になり、トヨタ参加へ。トヨタ86とBRZが同じ車なのは有名な話。
AWDプラットフォームしか持たないスバルを強制的にFR車に仕立てた思い切りの良さ。トヨタのほうがチャレンジングな会社になってしまいましたが、これも全ては資金力のなせる技。
鋳造
型へ溶けた金属を流し込み、頑丈なブロックをつくるのが鋳造。エンジンの外枠など複雑な形にもかかわらず頑丈さも必要な箇所は、鋳造で作られています。
工業科では必修のスキルでしたが、いまも授業やっているのかな。。。
3ローター
マツダが血眼になって開発を維持するロータリーエンジン。マツダがロータリーを大事にするのは、その技術力を誇示できるから、と考えることもできます。今後展開されるスカイアクティブXも、ロータリーエンジンの開発があったからこそできたもの、かもしれませんね。
どのメーカーにも得意ジャンルがあります。マツダは内燃機関、ボルボは安全性能と電気自動車。今後の両社も目が離せません。
前の義兄弟
フォードとの資本関係にあったマツダとボルボ。この2社はフォード脱退後、別々の道を歩むことになりましたが、その方向性はとても似ています。
マツダは「マツダ地獄」と言われる「値引きの多いクルマ」=「リセールバリューが悪くて下取り価格がつかない」=「またマツダを買うしかない」というループからの脱却(?)を目指し、車の品質をアップ。いまもBMWのようなプレミアムカーメーカーを目指しています。
ボルボといえば、もともとプレミアムメーカーとしてフォードグループに在籍していましたが、吉利汽車傘下に入りその流れを加速。どのクルマもプレミアム性が高く、人気があるメーカーへ変貌しました。
ですが、どちらも少し無理している感じがします。マツダは利益率が低下。ボルボは人員削減など、まだまだ問題があるのです。
元々は潰れかけた両社。慎重な経営を実践し、いつまでも在り続けて欲しいですね。
さて、様々な資本関係を見てきましたが、次回が最終回です。それではまた会いましょう!