沢山の種類のエアバッグを理解しよう

自動車には、レーダーなどを用いて未然に事故を防ごうとする「予防安全」と、衝突してしまった時に乗員を保護する「衝突安全」があります。

ボディ形状の工夫、クラッシャブルゾーンの確保など、自動車の安全対策は多岐にわたります。その中で注目するべきは「エアバッグ」。車の内装と乗員との間でクッションになってくれるエアバッグを説明します。

エアバッグの機能

車は衝突する時に、様々な機能を同時に動かします。まず、衝突した相手が車の中まで侵入しないようにクラッシャブルゾーンを用いて衝撃を吸収。車内を守ります。

次に乗員の保護です。衝突=急停車ですから、乗員にはかなりの慣性が働いています。急停車したクルマの中で、人は前方へ進む力をシートベルトで押さえつけていますが、内装材に強く当たるかもしれません。そこでエアバッグを展開し、クルマの内装と人とが当たらないようにクッション材として展開します。

様々なエアバッグ

では、クルマにはエアバッグはいくつ搭載されているのでしょう?

最近のクルマにはほぼ標準装着されるのが、運転席と助手席の前方から展開されるエアバッグ。SRSエアバッグとも言われています。正面衝突、オフセット衝突で効果が大きいエアバッグですが、シートベルトをしっかり装着していないと正しい効果が期待できません。

COLORFUL-MOTORSでは、クルマの評価の中でエアバッグの装着をポイント化しています。そのポイントとなるのが、以下の4点のエアバッグです。

サイドエアバッグ

サイドエアバッグ

主にフロントシートとBピラーとの間に展開するエアバッグです。横からの衝突の際、乗員を守る効果があります。

サイドエアバッグが装着されているクルマは大体は横方向からの衝突を想定して設計されている為、ドアの中に頑丈なバーが入っていたりします。

フロントのクラッシャブルゾーンに比べてサイドは衝突した場所から人までに距離がありません。一応進行方向が違うので、正面衝突(例えば、自分の車の時速64km/h、相手の車の時速64km/hの場合、128km/hで衝突したことになる)に比べれば衝撃は緩いものになりますが、乗員には衝突方向への急な加速が生じます。その時の衝撃を緩和してくれるのが、このサイドエアバッグと、次に出るカーテンエアバッグです。

カーテンエアバッグ

カーテンエアバッグ

自動車が横から衝突されると、サイドエアバッグで乗員を保護しますが、ガラス面に頭を打ち付ける可能性があります。この保護を目的としているのが、カーテンエアバッグです。

カーテンエアバッグはフロントシートのリアシートのどちらの乗員にも展開されるのが望ましいので、COLORFUL-MOTORSもリアシートまで保護されるものしかポイント加算しません。

リアシートにはお子様を載せる事も多いですから、ぜひ付いていてほしい装備ですね。

ニーエアバッグ

ニーエアバッグ

ドライバーの膝を保護する為のエアバッグです。

衝突時、フロントエアバッグと連動して展開され、フロントシートに座る乗員の膝や下半身を守る効果、姿勢を制御する効果があります。

まだまだ付いていないクルマも多いのですが、事故により下半身が傷つき、運転ができなくなるリスクを緩和できることから、できるだけ装着されているクルマを選びたいですね。

歩行者用エアバッグ

歩行者用エアバッグ

このエアバッグはクルマ対人の衝突時に有効なエアバッグです。

車で人をはねてしまった場合、人はボンネットの上に倒れ込んできます。その際、衝撃をボンネットで吸収しますが、頭部はフロントガラスに当たってしまうケースがありえます。歩行者用エアバッグは、フロントガラスの下部に展開しはねてしまった人の頭部を守ることができるのです。

ポイントは、衝撃吸収ボンネットとは別の装備だという点です。COLORFUL-MOTORSでもこの点に注意してポイント加算しています。

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衝突安全は様々な要素をからめて人をまもる

以上がエアバッグ各種の説明ですが、衝突したときに人を守るのは、エアバッグだけではありません。

例えば、あたっても痛く無い内装材を使ったり、シートのポジションをできるだけ内よりにしたりと、メーカーの努力は続きます。ボルボを引き合いに出せば、衝突を免れないと検知した瞬間にシートベルトを巻き上げ、シートにしっかりと固定するシステムが搭載されています。

クルマから保護してもらうには、正しい使用方法をしていなければなりません。着座位置を適正にして(寝そべったりしないで!)シートベルトをしっかりつける習慣をつけましょう。