自動車社会についてわかりやすく表現する「Cars Children」コーナー。前回に引き続き「はがね」ちゃんと「みん」ちゃんのお喋りでお送りします。
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自動車社会をガールズトークで楽しもう
解説
前回からの続きです。自動車会社の資本関係はついたり離れたりを繰り返します。
もう半世紀以上も行われており、最近は「買われない為」の対策として持ち株会社(”ホールディングス”とか)を作ることも多いです。
けれども、10年20年の単位で上手くいくことは稀。安定しているのはトヨタグループやフォルクスワーゲングループ。トヨタはダイハツを傘下に入れてしばらく経ちますし、フォルクスワーゲンはもともと創成期から関連のあったポルシェとグループ会社を形成しています。
2組の大村さん
前回のお話を読んでくださればわかるとおり、ダイムラー社のことを指しています。ボルボとダイムラーの資本関係からはじまったお話です。
8組の倉五十鈴くん
体が大柄でイケメンの男の子(笑)。アメリカかぶれのイタリア人でイギリス在住。
ん。。。説明がおかしいですね。クライスラーは元はアメリカの大手自動車企業。紆余曲折を経てイタリアのフィアット傘下に入りましたが、その持ち株会社「フィアット・クライスラー・オートモービルズ」はイギリスに籍をもっています。
7組のパツキン
フィアットのことです(笑)
イタリア人は金髪ばかりではありません。むしろ金髪からはじまり、ブロンドに変わる場合もあるとか。
6組の金田さん
もう考えることを放棄したような名前で申し訳ありませんが、カナダ政府のことを指しています。それ以上でも以下でもないです!
メルセデス(ダイムラー)とクライスラーの関係
メルセデスベンツを作るダイムラー社は、今はフィアット傘下のクライスラー社と関係を結んだことがあります。
ダイムラー(大村さん)は高級車、クライスラー(倉五十鈴くん)は大型SUVが得意とされ、お互いのコンポーネントを使った自動車も開発されましたがすぐに資本解消。ドイツ人とアメリカ人は性格が合わなかったようですね。
ダイムラー・クライスラーグループは当時世界第6位のグループとなり、商業車では世界一のシェアに躍り出ました。結局アメリカで不振に陥っていたクライスラーを購入したダイムラーでしたが、クライスラーの立て直しは叶えられず手放すことになったのです。
クライスラーがフィアット傘下へ至るまで
クライスラーがダイムラーに手放されたあと、経営破綻。フィアット社やアメリカ政府、カナダ政府(金田さん)の支援のもと建て直しを図ります。
自動車会社の破綻は、多くの従業員を失業させることになります。それを避けたかったアメリカは、フィアット社が最終的に権利を持てる構図の契約にもかかわらず公的資金を注入。アメリカとカナダから1兆円の資金注入を受けたクライスラーは復帰。その後フィアット社が全ての株を買い取り、完全子会社化に成功します。
アメリカがベースのクライスラーは、時代にそった小型車を作れなかったのが痛かったのでしょう。クライスラーは過去に何度か経営危機が訪れていますが、その理由は石油危機。原油国で紛争が起きると石油の高騰を招き、ガソリンを多く使う大型車は毛嫌いされます。
今なら大きなボディにバッテリーを詰め込んで、長距離EVとか作れるんじゃないのかな?
買う方のフォルスクワーゲン
フォルクスワーゲンはもともと、ドイツの軍事政権化で生まれた自動車でした。自動車の設計にはポルシェが噛んでおり、現在は同じグループを形成。
中国への進出も早く、1980年代には上海汽車と業務提携。アウディ、ランボルギーニなども傘下に収め、現在世界第一位の自動車会社グループになっています。世界三大自動車グループといえば、フォルクスワーゲングループ、トヨタグループ、ルノー日産アライアンスと続きます(2019年現在)
ただ、これは販売台数でのお話。資本の時価総額では自動車会社ではトヨタがトップで、フォルクスワーゲンのほぼ2倍。世界で見れば、マイクロソフトやアマゾンがトヨタでも歯が立たないほどの資本を持っています。ですがこのレベルの会社達はすべて、世界を代表する企業グループ。そう簡単には買えません。
中国が公的資金を注入して乗っ取りに来なければ、ね。
さて、楽しんでいただけましたか?
このお話はまだまだまだまだ続きます。覚悟しろよ!(よろしくお願いします)
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